ヴァイオリン好きの方におすすめ!インゴルフ・トゥルバン(Vn)の名盤 ハインリヒ・ウィルヘルム・エルンスト:ヴァイオリン曲集がいま手に入りやすくなってます

いきなりここで出店をやってしまいます(本店はプロフィールご参照ください)。

いま下におすすめしたCDを聴き直して改めて興奮中なので、ここで軽い気持ちで宣伝!*1

Heinrich Wilhelm Ernst: Music For Solo Violin And For Violin And Piano by Ingolf Turban(Vn)&Giovannni Bria(P)
が、しばらく買いにくかった&おかしな価格だったのですが、リンク先のページで普通の価格になっていました。これ、おすすめです。*2

「こういうものすすめているから、売り上げ上がらないんだろ〜」という考えもありますが、いいんです。腕立て伏せのお兄さんも、的は狙わずに、打った矢の周りに的を書けと仰っていたでしょう?

さて、このエルンストなる作曲家は誰???となるところですが、簡単に言うとパガニーニと同時代のちょっと後輩のチェコ モラヴィア地方出身のヴァイオリニスト&作曲家。最近やっと伝記が出たくらいで、歴史に埋もれて知られてない方と思います。ちょっとご興味があれば、私のブログ CVLTVRA ANIMI PHILOSOPHIA EST のハインリヒちょこっとおすすめな記事をご覧ください。この伝記の紹介文が英語で在ったのを訳したのですが、超興味深いです。クラシック好きには、釣りすぎな宣伝文句で、これが1万4千円でなければ私も即買うところ・・・(←なーーんていいながら、来月買って、日本で最初に紹介記事書いてやる!!)

このCDの曲はほんとかウソか知りませんが、ヴァイオリンの最大の難曲の一つらしいです。ヴァイオリンを嗜む方は、「何この曲、冗談!?」となるかも知れません。技巧的な曲ですが、パガニーニよりは少しおとなしく、ちょっとメランコリックで民謡的で、かわいらしく、ユーモラスなところもあったり、また、どこか哀しげで切なかったりもします。

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それでこのCDの演奏者のインゴルフ・トゥルバンさんは、ドイツはミュンヘン出身のヴァイオリニストだそうで、確か20歳そこそこで、名指揮者セルジウ・チェリビダッケ*3の下で数年ミュンヘン・フィルのコンサートマスターをしてソロとして独立。チェリビダッケが『君はトゥルビ、僕はチェリ』という意味不明の言葉を残していますが、これは誉め言葉では!?!?ヴァイオリニストに詳しい方ならご存知の名前−「いまさら驚くなッ」って言われたり・・・−ですが、一般にメジャーとはとても言えないでしょう。

けれども!技術はうまい上に、所謂解釈は比較的伝統的というか妙なルバートなどせず、フレージングもきちんとしていて、音型も明確にわかってと、きっちりしているのですが、それでものびのびと活きがあって、それこそソウルがあるってもので、しかも、なんだか音もいいなと。

一見地味なんですけど、http://www.ingolfturban.de/ の写真を見ても、なんか地味で、ついでに言うと、このページをグーグル翻訳でドイツ語→日本語でやったら、Turbanだけに大爆笑だったんですけど、、、←笑いに飢えている方は是非お試しを
このトゥルバンというのは、変わった人で、

クラシックおすすめ名曲・名盤情報&ショップサイト Look4Wieck.comでトゥルバンのCDを探す

をご覧の通りで、上手いくせに、実は地味じゃなくて、活き活き伸びやかなくせに・・・ご覧の通りで、いわゆる誰でもご存じの名曲の録音を出していないのです!

序に、絶対この人、生粋のベルギー人じゃなくて、東欧ユダヤ系なのではないのかなぁ?などと思っているんですが、それは兎も角、
バガニーニの≪24のカプリッチョ≫をリリースしても、シューマン編曲のピアノ伴奏付きですし、協奏曲を入れればブゾーニ・・・この録音がどっちも大変いいです。ブゾーニのヴァイオリン協奏曲はこれがただいま唯一といっていい名盤でしょう。。。(私も大好きな往年の名ヴァイオリニスト)アドルフ・ブッシュの録音などは、録音が古すぎてオーケストラがなにがなんだか聞きとれないですし、、、

ヴァイオリン・ソナタの全集を出しているのは誰かと思えば、ヨアヒム・ラフ Joachim Raff ですよ!これはこういうキワモノでないと売れないというより、頑なにそういう方なのではないかしら。

それで上のCD・他のCDなど聴いていて、カバー写真などは、サイトの写真同様、あまりに穏やかな顔なのですが、「この人は、絶対地味じゃない」と思って、YouTubeの映像を探していたら、最近アップされたもの発見!

いかがでしたか?

30秒あたりからの場面で、ちょこんと飛び上がるところなんて実に!!こういう人って、いそうでいません。変にのりやすいタイプとも思えず、「俺はノってんだぜ」なんて演技でもなく、自然だと感じます・・・

いつまでこの常識的価格で提供されるかわからないので、ちょっと宣伝となりました。

映像を見て、自分の中に芽生える妙な親近感・・・根拠ないですけど!おもねりなんてかけらもないのに、演奏者と観客の親密なコミュニケーションと言ったら・・・

Look4Wieck.comが、こういう人を宣伝して、それで売れない店であるなら、それで本望だ!!みたいな!?←お酒入ってます。しかも、まだ本店で、宣伝してないけどっ

このCDが、マニアックだったり、通の人向けか・・・と言えば、まさかまさかで、誰が聴いても聴きやすい部類と思いますし、全てがと言わずとも、グッとくるパッセージはそこかしこに見つかることでしょう。では、これがなぜ一般向けとされないのか、、、売り手と買い手の意識だけの問題ではないか・・・聴けば判るのに、聴こうとしない、聴こうとさせない。そもそも、曲を聴いているのではなく、その前に言葉で説明された何かを想起しているだけかも知れない。マニアックかどうか・・・自分が気持ちよい/悪い、評価する対象が素晴らしい/素晴らしくないに、その需要者がいま周りに何人居るかなんてことがなんの関係があるのか。。。

トゥルバンに関しては、せるげーの無責任な放言に、ぜひ騙されてみてください。

*1:どういう口調がいいのか迷っているところで、ここはここである意味実験なのです。軽すぎると思われた方、ごめんなさい!

*2:ざっくり、2500円までなら普通の価格、3000円ちょっとまでならしょうがない・・・でしょうか?

*3:ほんとに素晴らしくて、私のサイトでも宣伝していますが、ブームがさったのか、相手にされないのか、ほんと全然売れません!わたしは、とある方の話を鵜呑みにしていわば無視していましたが、いつぞや一枚聴いたら、あまりに感心して、疑問と感銘がないまぜになって、一週間以内に正規版全部購入してしまいました。。。