これ大事

最近、ブラジリアン柔術の習い先にいる学生さん*1の悩み事を聞いていて、あれこれ考えたけれど、これ大事。中学生くらい、いや小学校の頃から与えたい。これを念頭に子育てもしないといかんのでしょう。



◎人生訓。ネットで拾った『水木しげる先生の明言 人生の七ヶ条』。所有者がわからないので勝手に使ってます。ごめんなさい。*2

水木しげる先生の明言 人生の七ヶ条の写真

これの応用でok。



アオイホノオ(1) (ゲッサン少年サンデーコミックス) の商品写真  アオイホノオ(1) (ゲッサン少年サンデーコミックス)
著者: 島本 和彦
出版社: 小学館



◎【全文公開】伝説の漫画編集者マシリトはゲーム業界でも偉人だった! 鳥嶋和彦が語る「DQ」「FF」「クロノ・トリガー」誕生秘話

 http://news.denfaminicogamer.jp/projectbook/torishima


みんな漫画だ・・・



周囲にすごいと言われたいだけの人より、できたものの質・価値で争う世界に入れるようにすること。人気も大事、お金も大事だけれど、だからといって、ものの値段=人気=質となる人は敬遠すべき。複雑な価値が判らない人、一つの尺度しか扱えないという前提で利口な人ですから。

金銭尺度がないなら、なにも好きなことがない人だ。



その学生さんを見ていると、優等生ほどそれなりに勉強出来てしまうから「好き」を見つめそこなってきたのだと感じる。

では「好き」がある人と言ってもあやしいところもあって、これが「好き」だと思っていても、意外に長いものに巻かれて決まっているだけで、流行りが終われば欠点ばかり見えるなんてことも多々。

幼少時に没頭したことがあり、やる気がなくても着かず離れず続けているものは、「好き」に近いか。

マシリトさんインタビューもほんとに面白い。職業の選択で考えたことの想いで話など、こういう風に自分の特性を掴んでいる人ってなかなかいないものです。

自分にそういうものが見つからないなら、せめてこういう人と働ける方法を考える・・・その方が、なにごとも特性や能力、必然性でドライに判断してくれて、結果的にはいろいろ楽かもしれない。

そうでないと、好きなもののない・実は無目的な人達の泥仕合に関わることが増えるのでしょう。

漫画アオイホノオは、漫画家島本和彦の自伝ですが、これは漫画家だゲージュツカだの話と思わず、ひとり人生の舵取りどころか目標設定にも苦悩する青年の成長期とすれば万人に役立ちます。

思うのですけれど、ここに出て来る皆々は才能があったからこそ集まったとは言えますが、それはともかく、なにかと比較的正直に情報を提供し合い、たまには共同もする仲間がいる。これは大事なことと思います。*3





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著者: オイゲン・ヘリゲル
出版社: 福村出版
神秘主義と打ち捨ててしまうか、阿波範士とヘリゲルの期せずしてなした謎掛けにトライするか。

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犬の躾において、飼い主自身が自分を省みること肝要なのだ・・・こんなことをいうシーザー・ミランの犬の飼い方教室。当然にして、内観・禅の上質の稽古でないわけがない!

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答えでなく方法を検討する好著。随所に誰にでも役立つ高見あり。才能がない、向いてない、世間ではどうだから・・・こういういいまわしをしてしまう方にも、それをいわれてうんざりの方にも

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訳・解説: 平川彰
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これもまた、修業の方法やその最中に起きる変化などを綴った一冊。宗教だ、仏教だと枠に囚われずにお気軽にどうぞ。

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著者: 宮崎 駿
出版社: 文藝春秋
名批評は名作家・名制作者から生まれると思います。ジブリ作品大好きでもまだ未読の方がいらしたらぜひぜひ。また「ジブリは嫌い、カリ城で完成していた」と思う方にも大変おすすめ。宮崎氏がなにに悩みなにに挑戦していたか、これでお確かめくださいませ。

唯識の読み方―凡夫が凡夫に呼びかける唯識 の商品写真  唯識の読み方―凡夫が凡夫に呼びかける唯識
著: 太田 久紀
出版社: 大法輪閣
仏典は概して手垢にまみれて衒学的になっていますが、この唯識の根本は、こころ穏やかにするうちに、内省して見えて来た自分の心・意識の仕組みである・・・そう考えて読むと面白くなります。

感覚の分析 〈新装版〉 (叢書・ウニベルシタス) の商品写真  感覚の分析 〈新装版〉 (叢書・ウニベルシタス)
著者: エルンスト・マッハ
出版社: 法政大学出版局
翻訳がこなれてない部分がところどころあって読みにくい。光文社さんででも新訳出して!
我々の五感が得る生データとその情報の組み合わせ・解釈について語ったものですが、西洋における「唯識」と思って読んでみると・・・

創造への飛躍 (講談社学術文庫) の商品写真  創造への飛躍 (講談社学術文庫)
著者: 湯川 秀樹
出版社: 講談社
未完成なエッセイ集ですが、だからこそ、ところどころの卓見をつなぐ幾何の補助線を探す楽しみがあります。いまだ理系だ文系だ言ってる方々にも、そんな馬鹿さ加減にお疲れの方にもぜひどうぞ。

現代精神医学批判 の商品写真  現代精神医学批判
著者: 計見 一雄
出版社: 平凡社
精神病の話ですけれど、読み進めると、実は一般の「普通」の人間とのコミュニケーションにも役立つと見えてきましょう。単に程度が違うだけで病人でも(自称)普通の人でも根っこの問題は同じなのでしょう。

失踪日記2 アル中病棟 の商品写真  失踪日記2 アル中病棟
著者: 吾妻 ひでお
出版社: イースト・プレス
大傑作。一般に人がなにかと拘泥せずに、普通になりたがり、ありきたりで済ますのは、おかしくなるのを避けるためではないでしょうか?だから、一般の人付き合いでも、ちょっとことがもめれば、でてくる根っこの問題は一緒なのでしょう。

ミルトン・エリクソンの催眠療法―個人療法の実際 の商品写真  ミルトン・エリクソンの催眠療法―個人療法の実際
編: ジェイ・ヘイリー Conversations with Milton H. Erickson, M.D. Volume Iの邦訳です。
出版社: 誠信書房
エリクソンがやっていることはなにか?目の前の患者の様子をよく見て、言葉をよく聴いて・・・上の沢庵やシーザー・ミラン、ウェイツキンと同じ問題をカウンセリングの場で実践していると思ってご一読を

Chopin Etudes Import の商品写真  Chopin Etudes Import
ピアノ: ウィルヘルム・バックハウス
レーベル: Profil - G Haenssler
ショパンの練習曲の世界初の録音。バックハウスの演奏がなぜなにも特別なことをしてないようであんなに豊潤なのか?そしてどうしてそれを言うのが難しいのか?これをとく鍵は、結局、ここにあつめた諸々に通じる問題で・・・

シュナーベル: わが生涯と音楽 (1974年) の商品写真  シュナーベル: わが生涯と音楽 (1974年)
著者: アルトゥール・シュナーベル
出版社: 白水社
マスメディアの登場、大衆向けマス生産・販売がどれだけ音楽の需要を変えてしまったか、そういう視点でも大変面白い報告多々あり。音楽書としてもだけでなく、ひろく通念打破の書として傑作。

ベイトソン『精神の生態学』の商品写真ベイトソン『精神の生態学』
著者: グレゴリー・ベイトソン
出版社: 新思索社
ベイトソンは当たり前のことしか言わないと非難されることもありました。禅でも、優れた禅師ほど当たり前のことしか言わないと言われます。なぜ当たり前に見えてしまうのか。

写真でわかる子ども操体法―親子でやれる心と体のバランス運動 (健康双書) の商品写真  写真でわかる子ども操体法―親子でやれる心と体のバランス運動 (健康双書)
著者: 武田 忠
出版社: 農山漁村文化協会
より体が柔軟になり、姿勢や呼吸が楽になると、感受性が増すというのは嘘でないです。驚きです。静かに動いて、感じるための最初の手引きに。

The Use of the Self の商品写真  The Use of the Self
著者: F.M. Alexander
出版社: Orion
下がこの書の翻訳です。できれば原書と両方どうぞ。

フレデリック・マティアス・アレクサンダー著『自分のつかい方』(晩成書房)のAmazonの商品頁を開く『自分のつかい方』
フレデリック・マティアス・アレクサンダー著
晩成書房
アレクサンダー本人の著を読んで、「彼の言葉遣いがどう変化したのか」を考えることは、われわれの考えの修正に促すよい題材と思います。

アレクサンダー・テクニーク入門―能力を出しきるからだの使い方 (実践講座) の商品写真  アレクサンダー・テクニーク入門―能力を出しきるからだの使い方 (実践講座)
著者: サラ・バーカー
出版社: ビイングネットプレス
アレクサンダーテクニックで実際どう練習し、どう動けば良いかわからない場合の最初の一歩におすすめです!

総員玉砕せよ!! 他  水木しげる漫画大全集 の商品写真  総員玉砕せよ!! 他 水木しげる漫画大全集
著者: 水木 しげる
出版社: 講談社
凄惨な体験記。水木は、事実から目を背ける行動パターン・・・たぶん我々の社会が陥りがちなパターンを見事に描いています。

部分と全体―私の生涯の偉大な出会いと対話 の商品写真  部分と全体―私の生涯の偉大な出会いと対話
著者: W.K. ハイゼンベルク
出版社: みすず書房
これまた沢庵やウェイツキン等々と同じ話をしているな、と思って読んでみると・・・

庵野秀明 スキゾ・エヴァンゲリオン の商品写真  庵野秀明 スキゾ・エヴァンゲリオン
新世紀エヴァンゲリオン』を読み解くための基本文献。庵野秀明監督への超ロング・インタビュー、制作スタッフたちによる未発表「庵野秀明“欠席裁判”座談会」前編を含む第一集。
出版社: 太田出版
いわゆるエンタメ作品として大成功を収めながら、正直に自分の内面と対峙した・・・そんな作品の制作過程が赤裸々に伺えます。どこまでほんとか嘘かわからないけれど、いろいろ考えさせられる実は傑作評論(?)

プロパガンダ―広告・政治宣伝のからくりを見抜く の商品写真  プロパガンダ―広告・政治宣伝のからくりを見抜く
著者: アンソニー プラトカニス, エリオット アロンソ
出版社: 誠信書房
昨今、ポジティブに、他人に聞こえがいいようにしか語られないので、いろいろ判り難いことがあります。悪意から解釈してみると、実に世の中はわかりやすい。それを教えてくれる名著です。

君たちの生きる社会 (ちくま文庫) の商品写真  君たちの生きる社会 (ちくま文庫)
著者: 伊東光晴
出版社: 筑摩書房
社会の仕組み・ダイナミズムの基本を経済の面から語った名著。これを読んでおけば、聞こえの良い喧伝の「意味」がいろいろと見えてきます。

現代アメリカ経済学―その栄光と苦悩 の商品写真  現代アメリカ経済学―その栄光と苦悩
著者: 根井雅弘
出版社: 岩波書店
上の伊東の著作とあわせてぜひどうぞ。この程度の理屈をあわせて知っておくだけで、だいぶ世の中を見るパースペクティブが変わります。ごく初歩の微分までですし、きちんと時間をかければ難しくないです。ぜひ!

ボロディン弦楽四重奏団 [DVD]2枚組  の商品写真  ボロディン弦楽四重奏団 [DVD]2枚組
ボロディン弦楽四重奏団の名演奏と貴重なマスタークラス・レッスンの実況を収めた2枚組。マスタークラス講師は、創設メンバーでチェロ担当のベルリンスキー。室内楽が苦手な方にも楽しめるきっかけになるやも。
販売元: アイヴィーシー

Barenboim on Beethoven Masterclasses [DVD]2枚組  の商品写真  Barenboim on Beethoven Masterclasses [DVD]2枚組
バレンボイムが6人の若手にベートーヴェンソナタをマスタークラス。あのラン・ランも登場!演奏での基本的なこと・大事な箇所をわかりやすく実演指南。
EMI Classics
上の弦楽四重奏のDVDもそうですが、こういうものが苦手な場合も、全身を楽に柔軟に協調させる練習を続けて行けば、その内にあれっと思うほど楽しめるようになりましょう。

PR!―世論操作の社会史 の商品写真  PR!―世論操作の社会史
著者:
スチュアート・ユーウェン
出版社: 法政大学出版局
現代社会の前提である大衆操作の曙光を知る傑作です。浩瀚な書ですがこれもまたお時間あれば、ぜひ

*1:かなり優秀な大学で

*2:この七ヶ条の原典はなんなのでしょう・・・

*3:これほんとにそうですよ。ひとの話に背乗りして口裏合わせているだけでなんら新しい情報を提供しない「友人」、批判的に見えてひとの話に反対だけしているだけの自称「友人」、そんなのが殆どです。これがそう簡単に見抜けない。大概は、最初から性善論に立つか、性悪論に立つか、非常に雑にポジション決めているだけで、目の前のことなんてろくに見ても聞いてもおりません。性悪論の人は、一見なにか見抜いているようですけれど、あれよく判らず全部うがってるだけで中身不安でしょう。だから、ちょっと年取るとインチキ占いだのマルチ商法に引っ掛かってしまう。実はなんにもわかってない。わかってるフリをしたいから、全身を針の鎧で覆っている。実はその内に隠れているだけ。
・・・でもアオイホノオの面々は・・・良い創作家はそうだと思うのですけれど、作品に対しては正直で、その面からはお互いに陰に陽に協力し合っている。そういう人が二人じゃ足りないだろうけれど、三〜四人集まれば、予想外な展開で進んで行けるのではないか。
「そんなの甘い!わたしは独りで・・・」なんて言う人も、実は家族がものわかり良かったり、逆にまったくダメで逃げ出さざるを得なかったり、動きやすい環境というものはある。ぬるま湯でなにも起きない、なにもさせないメールシュトレームもなかなか怖いものです。