マリア様がみてる 子羊達の休暇

友人のさるお方にお薦め頂いて、わたくし読んでみましたの

マリア様がみてる―子羊たちの休暇 (コバルト文庫) の商品写真  マリア様がみてる―子羊たちの休暇 (コバルト文庫)
著作: 今野 緒雪 イラスト: ひびき 玲音
出版社: 集英社

少女向けコバルト文庫

初めてだったわ、こういうの。皆様はお読みになられたことがあって?

*****

お金持ちの学校にいった平凡な主人公のどーのこーのの類型的な構造とか、抑圧された性とかなんとか語るのは、まったく重要事と思わないのでスルー。そーゆーみっともないことはしない!

いじわるといっても、ひどいことにはなりすぎず、お姉様の祥子さん−この名前好きだっ− も、男子の柏木さんもいい人で、上手く立ち回って、淡いいいお話でした。

以下、感想をもろもろ。

 

●意外に、言葉が古風でした。

こういうのは、作者のスタイルもあるはずですが、意外に言葉が古風でした。
会話が

「でも祐巳、あなたったらすぐにでも駆け出しそうな勢いなんですもの」

「・・・・・・いけませんか」

というスタイルは予想していたけれど、結構、地の文も古風。作者の方の年を考えても、ちょっと意外でした。

 

●どういう人が読んでいるんだろう???

こういうものは、主流の読者は小学校高学年から中学くらいの女の子なんでしょうか?

読みながら、小学校の頃キャプテン・フューチャー・シリーズを熱心に読んでいたのを思い出しました。ある種の男の子のはまるSF冒険活劇の、ある種の女の子版なのかな〜、なんてことを読みながら思っていました。

キャプテン・フューチャー・シリーズは他愛ないと言えば、すっごく他愛ない。金星人が事件を起こして、コメット号で駆けつける我らがキャプテン・フューチャーと相棒のグレッグ、オットー、サイモン。プロトン銃でどーのこーの。でも、当時は面白かったもんです。

恐怖の宇宙帝王―キャプテン・フューチャー (1974年) (ハヤカワ文庫SF) の商品写真  恐怖の宇宙帝王―キャプテン・フューチャー (1974年) (ハヤカワ文庫SF)
著作: エドモンド・ハミルトン
出版社: 早川書房

挿絵を変えて再販されたりしてますが、やっぱりこの元々のアメリカン筆タッチがいいですよね。やっぱりグレッグにはポンコツ感、オットーは性格悪そうな感じが大事。
NHKキャプテンフューチャーも子ども向けにわかりやすくしてしまいすぎた・・・
上の挿絵見ているだけでも、なんかおかしいような哀しいような、バケツと鉄管くっつけただけみたいなグレッグがいいのに!!*1

 

●ということでたまたま呑みにいった♀友人に話をすると

「ボクなんて男子校なんでわからんのです、物語としても疑似姉妹ネタが、、、」

「男子校ってそーゆーのないの?」

「男らしくしている連中の一部が、小柄な美少年系の体に多少触れるということはあったと思われますが、『なんだありゃ?』って感じですね。ただ、かなり例外でしょー、やっぱり。たしか、女子校だった?」*2

「実は、高校から女子校で、、、」

「いかにも貰いそーですねーーーチョコとか」

「そーそー、、、卒業式のとき、見たこともない下の子から、手作りケーキを貰って、、、」

「(笑!!)」

「わけわかんないからキョトンよ、なに?なにこれ?なにが起きてるの!?!?周りのあたしの友達はその困惑ぶりを見て爆笑よ〜」←海外暮らしが長くよくわかってない。

「まーいーじゃないですか、かわいらしい話で。いや、まえにやっぱり女子校の知り合いに聞いたら、ラブレターくるわ、だきつかれるわ、、、」

「ウチはそこまでなかったなー。わたしの知らないとこであったのかも知れないけど。」

「学校によって、表現の差があるんですかねー」

「うちの学校、高校で一気に数が増えるんだけど、下からずっと来てた子と、途中の子で感度が違うことはあるかもね」

「家に持って帰って、親御さんになんて説明したんですか?」

「えっ?あーーーー、後輩がくれたって言って、みんなで食べた、、、かな。。。母は(←酔うと、おかあちゃまになる)きっと親しい後輩の方がくだすったんだわ〜くらいじゃないの?」

「受け取ったんですね、、、そうそう、レズの友達は、、、」

「は???」

「わたしゃ選んでないのに、実は『そうだ』って知り合いが出て来るんですが、その“目覚めたころ”の話がなかなか素敵なもので」

「なになに?」

「一人教室で校庭見ていたんだって、夕方。ほんとに一人だったらしい。ふと気がつくと知ってる後輩が、、、で、その人は、その時まで別にそういう気はないけれど、確かに『かわいい子だな』って思ってたんだって、」

「うん」

「で、どうしたのかな・・・と見ていたら、詰まっていた物を吐き出すように『あたし先輩が好きです!』と泣きそうな顔で抱きつかれる。」

「それで?」

「自分もなんかすごく嬉しくなって、『あたしも好き!』って言葉にでちゃったんだって。それでね、その後輩が『わたしのこと好きだったら、証拠をみせてください!!』」

「証拠???」

「baiser」

「あらま」

「なんか奇麗な話でしょ?」*3

*1:

キャプテンフューチャー Blu-ray BOX VOL.1(初回生産限定)  の商品写真  キャプテンフューチャー Blu-ray BOX VOL.1(初回生産限定)
出演: 広川太一郎, 増山江威子, 川久保潔, 野田圭一, 緒方賢一ほか
出版社: TOEI COMPANY,LTD.

*2:先輩を慕うというのがないような、、、老人を慕うはあるかも。先輩は技量に感心するがライバルでしかない?わたしなんて、そもそも、「なんでえらそーなのか」についていけず、また大学生のOBとやらが合宿にやってきて、デカイ顔しているのが、なんだかね〜、人というより犬だなという感じでした。脱線するけど、最初に入った会社は、先輩後輩いろいろいい人がいましたが、ごく普通の丁寧語で、先輩→後輩は「○○君」、後輩→先輩は「○○さん」だったな。。。あれは、お互い敬意の表明で、妙に親しげでもなく、いいこっちゃと思うけれど。実力があれば、自然関心されるという風潮だったような、、、

*3:表面的に綺麗に見えても、内側どろどろかもねー