某月x4日 サンクトペテルスブルグ訪問
10:50の便にてSt.Petersburgへ。13:00にはAstria Hotel着。露国ではcheck inの際、registrationなる手続き有り。確かに此処に投宿せりと宿が裏書する仕組也。
莫斯科も思ひの外、綺麗な街たりしも、此処聖彼得堡の華麗さには言葉も出ず。淡いpink、明るいbeige、白、薄い朱、緑。建物の壁は様々な色を持ち、凝った意匠に飾らる。此程美しく愛らしき景色は他に何処を思い出せば良いものか。
案内人V氏とロシア美術館へ。アレクサンドル一世弟君の宮殿也。展示品を差し置き、建物に目を奪われたり。
St.Petersburgの宮殿の類いはバロック、ロココに新古典主義の様式と云う。街の建物は何様式か知らね共、主に十八、十九世紀の建設。細工は微細、色は華やか也。威圧感、重苦しさなど皆無也。
美術館前広場の土産物屋に入る。おもしろき品様々に在り。邦人のpart time店員を見つけ、笑い話を交ぜながら見廻りたり。
夕刻より観劇、於マリインスキイ劇場。東洋を舞台とする他愛も無い御伽話。インド風と云う積りかstereotypeな身振り・振付に呆れたれ共、踊り手の技術はボリショイ劇場を凌駕し見事也。二度目の休憩で漸く終いかと勢いクロークに急げば、係りの老婆曰く、もう一幕在るので残れと。第三幕、見せ場許で主役の二人共々見事な技量也。
終幕は21:00を過ぎたり。降雪勢いを増す。宿に近いロシア料理屋にて晩餐。魚のsoup、牛のsteak、チリ産の赤wine。魚のsoupは大変美味也。鱈、鮭の肉を入れ、塩味強し。月桂樹の葉、トマト、dill、玉葱、長葱の刻み、胡椒少々。玉葱は大蒜と炒めたるもの。油は豚油か。家庭料理と見えたるが如何。
◎写真解説:
新都・旧都は、首都がいったりきたりでややこしいですが、現在モスクワが首都なので、新都モスクワ、旧都ペテルスブルクとしました。ペテルブルクとペテルスブルグとどっちが通用なのか、よくわかりません・・・しかしまぁ、このペテルスブルクがなんとまぁ奇麗な淡いでありまして・・・端から聞いていると随分いろいろ過酷な歴史でありながら、なんでまた?と思うほど、軽やかなかわいい街です。
1.ロシア美術館前のプーシキン像
ここが四角い広場になっていて、文中の土産物屋もConcervatoireもここに面しています。Astria Hotelから歩いて1kmもなかったかな・・・記憶が不確かですが、ホテルから何度か歩いてぶらぶらしました。ロシアもの小説をお読みの方ならご存知のネフスキー通りから、一歩内側に入ったところ。
2.マリインスキー劇場外観
マリインスキー劇場も、ロシア小説好きなら題材によくでてきますし、芝居、バレエ、音楽好きの方ならよくご存知のことでしょう。見難いかも知れませんが、人の大きさから、随分大きい建物とお分かりでしょうか?通りの向こう迄下がって、撮影しました。ちらついているのは雪。そうそう降雪ありましたが、こちらも(多分、例外的に温かく)せいぜいマイナス何度という程度で、慣れたからか、気張っているのか、そんな寒くは感じませんでした。
3.その晩のバレエの終幕後のご挨拶
ヒロインと主人公です。チケットもロシア語で書いてあったので、タイトルが読めず、未だになんなのか知らずに居りますが、《ラ・バヤデール La Bayadère》がそれではないかと。マリインスキーのDVDありますね
マリインスキー・バレエ ラ・バヤデール LA BAYADERE [DVD]
出演: ヴィクトリア・テリョーシキナ, ウラジミール・シャクリャローフ, アナスタシア・マドヴィエンコ, マリインスキーバレエ・オーケストラ
販売元: ポニーキャニオン
ストーリーもそんな調子ですから、おぼろげですが、現世で結ばれなかった二人が、黄泉の国で成就とそんな話かなと。素人目にもモスクワより上手いと思いました。最期は、あんな感じで、バレリーナの方々が端から端迄ずらりとならんで幻想的です。
バレエに取分け興味があるわけではありませんが、第三幕があったので、すっかり楽しん参りました。プリマドンナの方が実に優雅でありました。