20161119注:久しぶりに見返して、この回は細部に幾つか改訂をほどこしております。
まずは前回 第十回(http://d.hatena.ne.jp/sergejO/20080617/1213650598)の要点の復習です。
毎日のいわゆるお勉強のための“聞く”素材は当面はNHKのラジオ素材おすすめです。
後は、興味のある素材を探してどうぞ!
ニュース、インタビュー、日常ドラマ、コメディ等々でトピックや言い回しが異なるので、いろいろ聴いて見ましょう!
わからないところは英文スクリプトがあればちゃんと確認しましょう。
では早速、本日の具体論5 読む ですが、なにも難しーことはなく、ただ読むだけ!
それも、基本、好きなものを毎日探して来て読むだけ。聞く同様、論文、ニュース記事、対談、スピーチ、文学でいろいろ出てくる言葉や言い回しが異なりますし、それが一つ一つ血となり、肉となりですから、できればいろいろなものを!
次回に詳細を書きますが、絵本のようなごくごく簡単なものからはじめて、段階的にむずかしくしていきましょう。
読んでいれば、話すにも効果ありです。読む事を通じても、いろんな言い回しを習うわけですから。*1
おしまい!
あとは、実践してください〜〜
いまはネットに腐るほど無料の英文があるので、良さそうな文章を見つけるのも簡単。わたしの学生時代なんて、お金ないのにTIME買ってました、、、あぁ、、、隔世の感。
*****
もっと読まれたい方は、以下をどうぞ。
●聞くも読むも大事
これ感覚的なことでなんとも言えないのですが、聞くと読むでは、なにか違う気がします。聞くだけだと足りず、読むだけでも足りず。なので、毎日バランスよくどうぞ。判ったような、判んないよーな話ですみませんっっっ。視覚による形態認識と音声認識では違います。そもそも読むものはちょっと複雑な言いまわしも多いですし、、、理由は考えればいろいろありそうですね。
●要するに読む量が足りない
最初の内は、「英語読むのやだな〜」、「英語って記号っぽくって、、、」などと思うのですが、それは読んだ量が足りないからです。読書嫌いの子供と変わりません!その内、面白くなります。そういうイヤな感じを気にしないように、必要な情報・知りたい情報を読むのです!
●いろいろな分野を読む − TOEIC対策
特に単語が分野で違いますから、いろいろ読むと、話す時、書く時の引き出しも増えます。TOEICのテストなんて、「そんなもん海外出張して、飛行機載ったり、ホテル泊まったり、注文やり取りしないと出会わんよな〜」って単語が多くでてきます。日頃、ネットでホテルや旅行会社のwebsite見てみたり、注文書や契約書の文例などを探したり、広告文読んだり、電子機器の説明書読んだりとさまざまな分野の文章に意図的に接するのが必須!ホテルのサイトひとつ取っても、おもてなしの文章、予約フォーム、部屋の説明、施設の説明、プライヴァシー・ポリシーさまざまな文章があって勉強になります。
逆に言うと、TOEICの高スコアが必須でないなら、そこまでやるこたぁないです。
●本の辞書より、ネットやHDD辞書の方が、、、
本の辞書は引くのに手間が掛かります。読んでいる本を閉じないといけないし。。。ネットやHDD辞書なら、片手で数語打ってポンなので、いいかなと。人それぞれかも知れません。私が本の辞書を開くのは、PC閉じている時だけです、、、
オンライン辞書も充実しています!かなりいろいろあって吃驚。
英英辞典など買う際も、これで数ヶ月かそこら試してからでどうでしょう?
複数の辞書で書き方の違いも確かめると面白いことです。翻訳家でないのでいつもそうせねば、とまでは申しませんが、たまには複数の辞書で見ておくことも良いことかと。
●英英辞典と英和辞典
英和辞典に載っている様々な和訳語と英語のコノテーションが微妙に、時には結構ずれているので、英和辞典だけ使って訳して読んでいると、理解がおかしくなったりします。和訳に釣られて不自然になったり、明らかに変な意味になったり。
英英辞典使うのはそれを避ける為ですね。そうそう大事なことですが、
基本的には、ひとつの単語にひとつの意味というか、語感というか、イメージというか、なんにせよ基本一つしかありません
そういうものを掴むに英英辞典が良い。英英辞典についている語源の説明もそれを掴むのに役立ちます。*2
英英辞典の説明だけだと理解できなかったり、良い日本語の訳語が思いつかなかったとき・・・そういう時にやっと英和辞典を出して参考にする、なんて使い方をしましょう。
私は英英でも英和でもMacBookの内蔵辞書ですませていますが、一応本で持っているものを紹介しますと・・・
英英辞典は売れ筋のロングマン。英和辞典は斎藤秀三郎の熟語本位 英和中辞典
Longman Dictionary of Contemporary English (6E) Paperback & Online
出版社: Pearson Japan
熟語本位 英和中辞典 新版 CD-ROM付
著者: 斎藤 秀三郎
出版社: 岩波書店
後者斉藤英和辞典は、ぱらぱら眺めていても、笑っちゃうことしばしばですが、CD-ROMがついたのは大きいですね。本は字が小さ過ぎて読むのが辛かった。CD-ROMのなら文字の大きさ変えられてほんと助かります。
この斉藤辞典の面白さは、翻訳家の柳瀬尚紀氏の著作を通じて知りました。
辞書はジョイスフル (新潮文庫)
著者: 柳瀬 尚紀
出版社: 新潮社
●辞書は引きすぎない
これは私の流儀ですが、あんまり辞書引いていると大変なので、「その言葉 or 熟語判らないとどーにも」というものだけ調べています。最初は語彙数を増やす為にたくさん調べてもいいですが、面倒だったら、何回か見たものとか、どうしても知りたいものくらいにしてもいいと思います。引けば引くほど、語彙数は増えて理解は増すけれども、情報摂取という面からは効率が下がるので、そのバランスは各自で!
大事な言葉や、何度も調べた言葉は、単語参考書の余白にかき込んでくださいませ。紙の辞書を使うなら、レ点の印などを付けておいて、印が三つ溜まったものだけ、覚えるよう努力するとか?
自分で単語帳を作るのは何度もトライしたけれど、私はまったく長続きしなかったので、いつの頃からかまったくやめました。*3
●最初は対訳本や和訳のある文章でも良いのでは?
最初の内は、どの程度判っているか実感・自信がないと思います。そこで、対訳本や和訳のあるネットの英文を読んでみるのがいいでしょう。辞書を調べる手間も省けます。他人が辞書調べてくれたラッキー☆ってなものです。
訳が自分の読み取りと全然違っていたとこは、慎重に読み直してみると、単語&熟語の思い違いなのか、文法的知識が足りなかったのかなどなど弱みが判るかと思います。読解力の弱点発見には良い手法かなと。
特に中学生の方は、これをやるといいと思います。小説などは文学的で実は上級なので後まわし。試験にでるようなちょっと固めの論文も後回し、まずは対談やエッセイなどがおすすめです。最初は難しいけど、量を増やせば不思議なほど判るようになりますよ。
ひとつだけ注意ですが、日本語の翻訳がそのままの文章として意味が通らないものは避けて下さい。意訳も直訳も行き過ぎると、少なくとも勉強には使いにくい。
●同じことで、もともと日本語での情報が豊富だと理解力が増します
日本語で知っている話だったら、なにかと推測が聞きますので楽!エコの話題でも、環境の新書でも一冊読んでから、英語でその分野読むとか、歴史の話で結構知っている事柄について英文を探すとか。中学生の方はそんなこんなしていれば、いろいろ賢くなりますよ!国語の点だって上がります。*4
英語のリーディングがつらい〜と言う人が、日本語でも ちくま文庫や岩波文庫、中公新書はつらい〜なんて方だったら、それは英語の問題ではありません。
●急いで読むこともやってみる
ある程度慣れて来てからの話ですが・・・ある程度のスピードで読むのが大事です。そこで毎日一つの記事で良いのでせいぜい400語程度の文章を探して来て、ストップウォッチ片手に読みましょう。この際は、辞書を引かず、7割〜8割方判ったくらいでみっちり読み込まずにやります。*5
手順は、
- 400語くらいの手頃な文章を探す
- MacのPagesやWindowsのMSワードに貼付けて、語数をカウント*6
- ストップウォッチのstartで開始!*7
- 語数/秒数 x 60 = 結果!!
- 手帳にでも書いておいて、後でスピードが上がってたら感動しましょう
今のスピードがどのくらいかによりますが、まずは120語/分くらいから初めて、200語/分を目指す!でしょうか。日本語だと簡単な新書ならのんびり読んでも1〜2時間で終えるものでしょうから、では計算を簡単に1冊240ページを2時間として、1分2ページ。2ページというと、400語くらいなもんでしょうか?単純に考えて英語でも400語/分は行くのでしょうね、、、*8
文章の難しさや判らない単語&熟語の数で、スピードは結構変わります。一喜一憂せずにある程度の期間で比べて、「おー、スピード上がったな〜」くらいな気持ちで!*9
とはいえ、ご注意を!スピードばかり追って、自分では気付かないほど理解が足りず、身に付かない・・・ということもあります。そもそも急ぐのに夢中で、言葉を飛ばして見過ぎなんてこともありまる。
初学者であれば、次の回で書く通り、じっくり想像して一語一語を味わって読むのがまずは大事です。速読は英語を読むのが楽しいと感じて、読んだり、聞いたりしたいな!と感じてからくらいでよいやも・・・
自然に早くなってくれると良いのけれど、そうでもなさそうです。だから、定期的に敢えて速読をやってみる・・・そんな感じです。
速読もやって、精読もやって、あまり気にせず普通にも読んで・・・こういうことのバランスは、各人で試行錯誤するほかありません。
(2008年6月24日注:早く読むことの重要性は、父親の本棚に松本亨さんという英語の大家の古い新書を発見して、そこに見つけました。)*****
大事なのが、頭から読むこと。
これがどうやったら身に付くか、、、
これは、ちょっと大事で長い話なので、また次回に!
今日のポイントは、、、
圧倒的に読んだ量が足りない。しかも、日本語とは比較にならないくらいのんびり読んでます。
好きなものを毎日探して来て、毎日読みましょう。たまに、ひとつの記事やエッセイをスピード計測!
論文、ニュース記事、対談、スピーチ、文学等々、言葉や言い回しが異なるので、なるべくいろいろなものを!
です。
次回のsergejOの大人からはじめる英語講座 第十二回は、読む の続き。よく言われる「頭から読む」勉強法について細かく解説します。なかなかいい内容と自負しております。
http://d.hatena.ne.jp/sergejO/20080619/1213844818
真面目にこれをやれば、ちょっと違うレベルになりますよ。では〜
*1:話す時は、発声で困るのですが、それは読むで書いたような発声練習をしていればその内なんとかなります。困ったら、イタリア語なまりでRを巻き舌でやると通じますので、お試しあれ。ついつい通じないと焦るものですが、それがまずく、そんな必要はありません!我々も日本語話す外人のイントネーションにきょとんとして、一拍置いて「あー!」ってなるのと一緒。気後れなさいますな。
*2:ついでに言っておくと、日本の辞典は国語でさえこの点おかしいんですよね。これはもしかすると、明治期に言葉を輸入して造語をたくさん作ったせいかも知れない。英和辞典のように、ばらばらな意味が複数書き連ねてある。海外の言葉をむりやり漢字二文字の”熟語”の形式で翻訳したせいで、意味が狭まってしまい、訳語がやたらできたってこともあるでしょう。
明治期の新造語なんて元の海外の言葉の語感掴んだ方がよほどわかりやすい。国語辞典に輸入元の言語を書くべきと思うのですが、なぜそうしないのか・・・
*3:電子辞書に、調べた単語にフラグを立ててあとで一覧で出せたり、最近一週間の検索語をぱぱっとやはり一覧で出したりなどできればいいんですけれど・・・
*4:国語は、単純に良い読書をしている人は点が高い。ほんとそれだけ。
*5:8割方ってどのくらい?って感覚的な話で、そんなの判りません!!ごめんなさい!!
*6:MacのPagesなら、メニューの表示→インスペクタを表示→情報のタブ、WindowsのMSワードならば、メニューのツール→文字カウント
*7:これもパソコンやスマホのアプリがあるはず。普通の時計でもいいですし。
*8:いや、私は全然。いろいろ妄想してしまい、、、
*9:大学のゼミの先生に聞いた面白い話を一つ。今の経済学屋の考えの根本となってしまったサミュエルソン。大変優秀な人物で、スポーツも得意。ばーーっと泳いで、さっと水から上がると、プール際で5分で一論文読み終えたそうです。「君らとは違うのだよ、出来が!ははは!、、、しかしですなぁ、サミュエルソンと共に三銃士の一角を担ったTさんが言うんだよ。『5分で読むからあいつは肝心なところが判ってないんだ』と。人が悪いねー!!」情報を都合良くつまむのと、理解するや味わうは別の話なのでしょう。でも結構早くなることは確かでもあります。だらだら読んじゃいますから、普通。